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ー漆器を水につけっぱなしにするとどうなる?正しい洗い方と対処法を解説ー

漆器を水につけっぱなしにしてはいけない理由

漆器は水を入れる器として使えるため、水に強いイメージを持つ方も多いでしょう。しかし、食事の後に長時間水へつけっぱなしにする使い方はおすすめできません。漆器の表面には漆が塗られていますが、内側の素材には木が使われていることが多く、長時間水に触れることで少しずつ水分を吸収する可能性があるためです。

塗膜に目立たない傷やすき間があると、そこから水分が入り込み、木地が膨張することがあります。その後に乾燥すると木地が縮むため、膨張と収縮を繰り返すことで、漆のひび割れやはがれ、器のゆがみにつながります。すぐに変化が現れなくても、毎回つけ置きを続けると劣化が進みやすくなります。

特に、一晩中シンクや洗い桶につけておく行為には注意が必要です。食べ物の塩分や油分を含んだ水は、漆器の表面に負担をかけることがあります。また、ほかの食器と重ねた状態でつけ置きすると、器同士がぶつかって傷が付くこともあります。漆器は短時間で優しく洗い、水分を拭き取ることが長持ちさせる基本です。

漆器を水につけっぱなしにしたときの対処法

うっかり漆器を水につけたまま忘れてしまっても、すぐに使えなくなるとは限りません。慌てて強くこすったり、ドライヤーの温風で急激に乾かしたりせず、状態を確認しながら落ち着いて対処しましょう。

水から取り出してやわらかい布で拭く

まずは漆器を水から取り出し、表面をやわらかい布で優しく拭きます。水分が残ったままだと木地へ染み込む可能性があるため、内側だけでなく、外側や底の部分まで丁寧に確認してください。ただし、強い力で何度もこすると、弱っている塗膜を傷めることがあります。押さえるように水分を吸い取るのがポイントです。

風通しのよい場所で自然乾燥させる

水分を拭き取った後は、直射日光の当たらない風通しのよい場所で自然乾燥させます。食器乾燥機、ドライヤー、暖房器具などを使って急激に乾燥させると、木地が収縮してひび割れるおそれがあります。器を逆さにしたまま長時間置くと内側に湿気がこもることもあるため、途中で向きを変えながら乾かすと安心です。

乾燥後は、表面に白っぽい変色、ひび、ふくらみ、はがれ、ぐらつきなどがないか確認します。異常がなければ、そのまま使用できる場合が多いでしょう。塗膜が大きくはがれて木地が見えている場合や、器が変形している場合は、使用を控えて購入店や漆器の修理を行う専門店へ相談する方法があります。

漆器を長持ちさせる正しい洗い方と保管方法

漆器は扱いが難しいと思われがちですが、毎日の洗い方を少し工夫するだけで、美しい状態を保ちやすくなります。重要なのは、汚れを放置せず、長時間水につけず、急激な温度変化や乾燥を避けることです。

食事が終わったら中身を早めに取り除き、ぬるま湯とやわらかいスポンジで洗います。油汚れがある場合は、薄めた中性洗剤を使っても構いません。金属たわしや研磨剤入りのスポンジは傷の原因になるため避けてください。洗った後は水切りかごに長時間放置せず、やわらかい布で水分を拭き取ります。

日常のお手入れでは、次の点を意識しましょう。

・食後はできるだけ早く洗う
・洗い桶の中へ長時間入れない
・ほかの食器と重ねて洗わない
・食器洗い乾燥機を使わない
・洗浄後は水分を丁寧に拭く
・直射日光や暖房の近くを避ける

保管するときは、湿気がこもらず、乾燥しすぎない場所を選びます。長期間使わない場合でも、箱や戸棚へしまいっぱなしにせず、ときどき状態を確認すると安心です。漆器を水につけっぱなしにすると劣化の原因になりますが、短時間の水洗いまで避ける必要はありません。使用後に優しく洗い、すぐに拭いて自然に乾かす習慣をつければ、日常の食卓で長く使い続けられます。

2026.08.28